E06 銭湯検定のついでに 東京銭湯お遍路

試験受けに東京に行くに当たっていろいろプランを練った。

  • 東神田の都銭湯組合で11時00分~11時40分に検定が行われる。10時20分より受付開始。
  • 京成高砂駅前のプルナディープというパキスタン料理屋でカレーを食べたい。

の2点だけが確定事項。隙間に銭湯巡りをねじ込みまくった結果、

0826上野駅着、
朝早くからやってる銭湯2軒、
試験はさんで、
試験後に1軒、
高砂飛んでカレー食べて、
戻りつつ3軒、
余裕があれば上野駅前のハリマケバブビリヤニでビリヤニ食べるかテイクアウト→
1830上野発

という段取りになった。過去最多となる6軒ハシゴ。試験は完全にお遍路のついでw

1. 富久の湯 台東区千束

富久の湯

いま日記を書こうとして、恐れていたことがやはり現実になった。
6軒も銭湯回ったらそれぞれの銭湯のこといちいち全部覚えてられない。どこがどーだったかごっちゃになるし、最初の店ほど記憶は薄いだろうなと。 なのでもちろん店を出るたびに湯温や特徴など、メモってはいる。↓

ぶくぶく41.3℃ ジェット40.9℃ 40.5℃ 水風呂なし サウナなし 露天風呂なし タイル絵 入り江? 番台青年 ぶら下がり健康器

myメモ帖からそのまま転載。自分で書いたメモを見てもこれ以上の情報を何も思い出せないw

前日の夜やら新幹線移動中の2時間は、少しでもテキスト上の文字列を詰め込もうと焦っていたが、最初にここで湯に浸かってのんびりしてたら試験のことなんかどーーでもよくなって、すごくリラックスしたことだけ覚えてますw

2. 燕湯 台東区上野

燕湯

わ板=沸いたぬ板=抜いた
お店の前にぶらさがっている「わ」と書かれた板。わ板=お湯が沸いたで営業中の合図。 板を裏返すと「ぬ」板=お湯を抜いた=閉店の合図。
これが見たかった!
いいですよねーこういう洒落。昔の人ってこういう言葉遊びのセンス天才的だよなーって思ってたけどこの板の下に書いてある通り、現代人のウエハラヨシハルさんが考えたのだとこの時点で知った。ちょっとがっかりしたw けどもっと未来の人から見れば、江戸時代の人が考えようが平成時代の人が考えようが「昔の人はオシャレなシャレを思いつきますな」となって同じことなのかもしれない。
ちなみに江戸時代ジョークとしては、湯入る→弓射る→で弓矢を店頭に飾ってた店もあった模様。 私はわいたに軍配上げたいですね。
東京銭湯がスタンプラリーをやってると知って、次東京に来れるのはいつか分からんけど、とりあえず今日6軒分だけでもスタンプもらってこようと思って、HPからDLしてコピーした台紙を持ってきた。もうスタンプノートは品切れなのでそうしろと公式HPに書いてあった通り。

番台でコピーしたやつ(閉じてもいない紙の束w)をもぞもぞと提出すると、ちゃんとしたやつを奥から出してきてくれた! ありがとうございます!

浴室の奥壁には富士山に天女が舞う幻想的なタイル絵と岩風呂。岩が高く積まれていて、滝のように湯が流れ落ちている。その上の部分に滝の絵。絵の滝と実際の湯の流れがリンクしている。 朝は熱く沸かしているようだが10時頃にはもう41.1℃と41.3℃になっていた。

試験本番

完全になめていましたw 前半はともかく、後半の写真問題と映画ドラマのメディア関連はほとんどアウト。よくて50点というところでしょう。試験直前に行った燕湯だけは正解してやりましたぜ!

3.寿湯 台東区東上野

寿湯

JR上野駅前と言っていいのか、稲荷町駅前といった方がいいのかよく分からないが試験後最初に向かったのは寿湯。客の出入りが激しくて写真が撮れないw
中に入っても同じ。人が多い。上野駅という結節点だからか大きなカバンを持った人が多い。若い客もかなり目立つ。 そして・・・この人の多さと浴室の広さの割に、この脱衣場せまくね? と思ったが、よく見たら2階にも脱衣場があった。

サウナ300円と有料だがそれ目当てと思われる若い人がかなりいる。休憩椅子、水風呂、各浴槽、どこも人だらけ。圧迫感w

そして目に飛び込む張り紙。
「向かい合って洗いっこすんな」
「向かい合って髭剃りっこすんな」
「前後に並んで後ろの人が前の人の体の前部を洗うな」

そういう人達が集う場なのでしょうか。一旦そう思ってしまうと、アゴの先にだけちょろっとヒゲはやしてる若いお兄さんとかもうその手の人にしか見えなくなってくるw

薬湯ラベンダー湯が44.2℃と素敵な温度。槽の底からアッツアツのお湯が湧き出していてじっくり壁新聞が読めないほど。 その他内湯白湯は41.2℃。露天風呂41.6℃ 露天水風呂18℃ そんなに広いわけでもないがいろいろてんこ盛り。休憩椅子もたくさんある。 サウナ好きにはたまらんでしょうな。

昼食 プルナディープ 葛飾区高砂

プルナディープスペシャルタリ

京成高砂駅前のインドネパール料理店。ざっくりいうとカレー屋。
でスペシャルタリを頼む。タリってのは正確にはよく知らんが、定食みたいにいろいろ盛ってあるやつのことだと思っているw
マトンカレー、豆カレー、オジリ(モツとレバー)。味変用のタレ。なんか菜っ葉となんか漬物。ご飯。1760円 いっこいっこいちいち美味しい。モツとかレバーもじわじわ来るうまさ。たぶん酒飲みはこれだけでも何杯もいけるのではないか。最後のチャイがまたしみじみ美味しい。
食べたいメニューはいっぱいあるのに胃袋は1つ。嗚呼。

4.第四富士の湯 葛飾区宝町

開店は15時。まだ14時半。最寄り駅:京成お花茶屋駅を出てすぐのところに和菓子屋があるらしいのでそこで一服しよう、と思ってまだちょっと早いが向かってみると、和菓子屋は開いてなかった。無念。

その先にミニストップという北陸では見かけないコンビニがあるのでそこで何かパフェでも食べようかなと向かうも、やっぱここまで来てコンビニで買い食いすんのもなんか違うなと思い、直接銭湯に向かう。

第四富士の湯

玄関は開いている。しかしまだ10分前。家から持ってきたポテトチップの小袋(ここまで食べる暇がなかった。カバンの容積を圧迫して邪魔で邪魔でしかたなかったw)をつまみながら周囲をぶらついていると、ばあちゃんと散歩してる子どもに「あの人お菓子食べてるー」と指をさされる。いいじゃねえか。ほのぼのすぎる午後。 ぐるっと下町散歩してきたがまだ5分前。 おばちゃんが一人入っていったので続いて入ってみる。
「もういいですか?」
「どうぞ~」

中に入るとすでに4人いるw え? なんなら一人はもう上がろうかという雰囲気。 ほんとうはいつから開いてんの?

水風呂なしサウナなし露天風呂なし 浴室に入った途端すべてを察せられるシンプルさ。奥には湖越しの富士山。さすが富士の湯。第一~第三と第五以降があるのかは知らない。
なにも考えずに薬湯(米ぬかオリーブオイル湯)にざぶんと浸かると、めちゃ熱い。素知らぬ顔で耐えたが、これは結構いってると思って温度計を刺すと44.2℃ しかも深い。東京の風呂は深い浴槽が多いな。立つと胸が出るし、座ると溺れる、謎の深さ。誰に合わせているのだろう。立膝で丁度いいがシンドイぞw
隣の浴槽も43.0℃となかなかの熱さ。人生の大先輩たちは黙って耐えている。
カランの水18.0℃をかぶりかぶり、アツ湯を堪能した。

5.薬師湯 墨田区向島

青砥まで戻って折り返してもよかったが、東武鉄道ってのに初めて乗ってみようと思って、堀切菖蒲園まで歩き、京成関屋→東武牛田で乗り換えた。

京成関屋→東部牛田

駅を出たらすぐ前に駅。田舎もんにも優しい分かりやすさ。そのままスカイツリー駅まで。
しかし駅が工事していることと、東西に延びた駅舎なのに東口と西口とか言われてしばらく右往左往した。
薬師湯ここも混んでいる。子どもが多い。駅からの距離が近いほど混雑度も高いんだな・・・って当たり前のことを感じてしまった。サウナがあるならなおさらでしょうな。
番台で椿油のシャンプーとリンスをもらう。twitterで見てた通りいろいろ盛り上げてくださってる。
薬湯42.6℃ 白湯42.2℃ サウナは有料200円 水風呂は妙に細長い。奥に打たせ水。検温忘れた。体感18℃ぐらいか。
壁には、白い砂浜のビーチと水上コテージ、というトロピカルな絵。こういうとこで一日中ごろごろしてたいなーとか思いながら風呂の中でごろごろしていた。
上がって着替えしてると、子どもが壁越しに「ままー シャンプーって頭あらうの?体あらうの?どっちだっけ?」と聞いている。受付でもらった椿油のシャンプーとリンスを両手に持って首をかしげている。母親とおそらく姉が何か答えてるのだが当人全然聞いていなくて、何度も同じ質問をしているw 「ボディソープはからだ洗うの?あたま洗うの?…分からなくなっちゃった…」
ほっこりしますな。キリがないので教えてあげた。
スカイツリー
風呂入る前(16:20)は明るかったのに、出ると(17:00)すっかり日没。

6.帝国湯 台東区浅草橋

帝国湯

最後の一軒、帝国湯。
サウナなし。水風呂なし。露天風呂なし。
ごちゃごちゃしていなくて落ち着く。壁にはアルプスの風景。トートツ感はあるが牧歌的で悪くない。42.9℃と42.6℃の湯。クチコミに「熱くて入れない」「肌が真っ赤になった」「熱湯コマーシャルか」とあったほどには熱くはなかったが、心地の良い熱さ。緑色のお湯に浸かりながらぼんやりしていたら、ふと時計に目が留まる。17時45分。 ん? なんかヤバない?? 新幹線が出発するのがたしか18:30。 こんなことしてる場合かー? 一気に我に返り、猛烈に着替え、店を後にする。

この期に及んでまだハリマケバブビリヤニ行けるかなとか考えている。

結果的には、帝国湯を出て反対方向に歩き出したため(笑)、しかもそれに気付いたのが5分後だったため(笑)、危機的な状況に。

銀座線のるのか、日比谷線のるのか、全部歩くのか、タクシー拾うのか、もんもんとしながら小走りで日比谷線の仲御徒町駅まで来た。ふうとりあえずなんとかなった…と思ったら、目の前でドアが閉まり電車が行ってしまった。次に来るのが何分後かも分からんし、また地上に戻り、走った。この時確か18:15ぐらい。 サイアク乗り遅れたとしても次の号に乗れるらしいので、それはそれでネタとしていいかなと思うけどw疲れたので落ち着きたい。早く帰りたい。(嗚呼今思えば敢えて乗り遅れてビリヤニ食べに行くという手もあったな… なんなら切符変更して堂々と乗り遅れることも出来たたな…)

もうひたすら走った。汗だく。

なんとか5分前に新幹線ホームにたどりついた。弁当売り場で売れ残りのシューマイ弁当を買ったところでちょうどかがやき515号がやってきた。飲み物を買う余裕はなかった。

東京銭湯まとめ

東京銭湯お遍路スタンプラリー

混んでる店は混んでるしそうでない店もそれなり。やはり東京は人が多いので銭湯も多く残っている。江戸っ子の熱湯好きという言葉がありますが、熱い湯もあればそうでない湯もあって、選択肢が豊富なのが羨ましいところです。

サウナのあるとこは若い人が多く、サウナがないところは平均年齢高め…高い…めちゃ高いw どこも同じですかね。
大きい鞄を持っていたのですが、すべてのお店でコインロッカーにちょうど収まったので助かりました。

第四富士の湯の傘箱

第四富士の湯の入口にある傘箱

ひとつ目立ったのは、鍵のかかる傘箱を備えているお店が多い事。途中で気付いたので、すべての店に存在していたかどうかは記憶にありません。

北陸で暮らしていて、たまーーーにしか太平洋側に行かないので、関東=基本的に晴れのイメージがあります。こんな豪華な傘箱作る必要があるのか。傘が必要なのはむしろ日本海側じゃないのか。とかまず思いました。 でもこっちで見かけるのは下左写真のような十把一絡げな傘立て。右写真のような鍵のかかるタイプもたまに見かけます。というか傘立ての存在を意識したことなどありませんw

北陸は確かに雨や雪は多いが、基本クルマ移動なので車が傘替わりというか、濡れるのは駐車場から玄関までだけなので傘がなくてもなんとか生活できます。そもそも私は傘持ってませんw
左写真タイプの傘立ては盗られたり間違われたりの危険性がつきまとうので使わないという人もいると思います。

傘立て

たまにしか雨降らないから→傘持たずに銭湯に来て→帰ろうとしたら雨降ってる…という事態になりがちで、他人の傘を拝借していく不届きな輩からお客様の傘を守る為、ということなのでしょうかね。 豪華な建築の一部という意味もあるのでしょう。魅せる為というか。

3級試験は自己採点するまでもなく絶望的なのできっとまた来年東京に行くことになるでしょうw
そのときもし上の6軒のどれかに再訪するとしたら第四富士の湯かな。丁度良い私好みの熱さだったこともありますが、浴槽2つのシンプルさが逆に好き。ぼーっとすることに集中できるw

志願者が増えてるようなので春と秋の年二回制にならないかなーと微かに期待しています。

(終)

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