富山県の銭湯47軒ぜんぶ浴びてみた、1周目まとめ

富山県公衆浴場組合に加盟している普通公衆浴場すなわち「銭湯」は2022年8月現在、47軒が絶賛営業中となっておりますが、銭湯巡りを始めて1年とちょっと。ようやく全部の湯を頂くことが出来ました。

熱いお湯を求めて

そもそもは「熱いお湯に浸かるのはなんかいいらしいぞ」というtweetを見たことから始まりました。もともとサウナ好きスーパー銭湯好きではありましたが、行くとこはだいたい決まってました。アラピアか海王か太閤の湯。ド近所。 いわゆる銭湯にはほとんど寄ったことがありませんでした。

それが、そこから急に熱い湯が気になり始め、新湊に熱い銭湯が密集してることを知り、46℃の湯に悶絶し、魚津にも固まってるらしいと知り、むむ!新湊と魚津!魚の町、漁師町であることとなんか関係あるのか??と勝手に結び付けてしまい、とりあえず全部の店を調べてみよう!と思ってしまったので、あちこち出かけました。

銭湯が日本で一番多い県…だった

インターネットを彷徨っていると「富山県は銭湯が日本で一番多い」なるフレーズに出くわすことがありますが過去の栄光ですw 10年前にはすでに1位の座から転落しております。また、数が多いわけではなく、人口当たりで比較した場合の銭湯数(銭湯密度?)が多いということです。

2012年が 9.19軒/10万人 で1位。
2014年は 8.4軒/同 (86軒) で2位。
2022年はざっくり計算したところ 4.6軒/同 (47軒)まで減っております。
この調査を始めてからも何軒もの閉店を目の当たりにしています…

まあ減っているのは富山だけの話ではないので、他地域より銭湯が多いというのは間違っていないだろうと思います。

調査結果

銭湯49軒の平均湯温が 42.58℃
その他の浴場23軒の平均が 42.17℃
総平均42.44℃
(各お店の一番熱い浴槽の温度をそのお店の代表値として平均を取りました。閉業されたお店のデータも含まれています)

富山県の銭湯の温度分布図

あちこちのお風呂に入ってると41.2-41.5℃ぐらいの浴槽が一番多い気がしてたけど平均が42℃越えで、中央値も42.2℃でした。複数の浴槽を持つ(温度差を設けている)お店もあるので、すべての浴槽の平均を取るとまた結果は違ったことでしょう。(というか平均出すというならむしろそうすべきですが)

非銭湯枠(スーパー銭湯や公共浴場、日帰り温泉など)に関しては、熱いというクチコミがあるところばかり優先して回ってるので平均が押し上げられてるという部分はあると思います。明らかに熱くはなさそうな一般的なスーパー銭湯なども漏れなく回れば平均はきっともっと下がります。
銭湯に関しては飛びぬけて熱い数軒(漁師町勢)が全体を引き上げてる感じもしますが、それでもやはり熱い湯は多いといえます。

一方、最大公約数的に老若男女全てのお客様を対象にしなければならない?スーパー銭湯はクレームを恐れて?湯を熱くすることは出来ないのかなと思います。銭湯は独自性というか各お店・各店主の個性を出せる/差別化の為にとんがって熱い風呂が存在していたりするのかなと。薪で焚いているので単に不安定なだけという説もありますがw

ついでに冷たい水風呂ランキング

最初の頃は水風呂の温度を計る風習がありませんでしたので計ってない店は多くあります。記録が残っている中で特に冷たいと思われる店を挙げました。
熱い方で1℃上がるとキツさが全然違うのと同じように、冷たい方も1℃変わると相当つらくなります。

御宿野乃12.0℃(期間限定)
パラダイス12.2℃
ファミリー銭湯くさじま12.8℃
和倉温泉 総湯13.0℃
光明石温泉久乃家13.8℃
入船湯13.9℃
天然温泉海王15.0℃
ゆーランド氷見15.1℃
ファミリー温泉ひらき15.8℃

お湯の温度は加減出来るの分かりますが、水を冷やすのってどうやってるのでしょう。わざわざ冷やしてる店はあるのだろうか。冷やすのにもそれなりにコストがかかる気がする。 地下水なり水道水なりを単純にそのまま蛇口から出しているだけで、その時点での温度がたまたま低いかどうかって話なのでしょうかね。

熱い湯は危険だがぬるい湯はもっとキケン

自分でも面白かったのは、熱い湯を求めて彷徨っていたはずなのにいつの間にか「ぬる湯」の虜になってしまったことです。きっかけは、海王のぬる湯(週替わりで炭酸泉とぶくぶくが交替してる。ぶくぶくだと落ち着かないので炭酸泉の週がいい)
35℃36℃ぐらいの体温に近い温度の湯につかっていると、そのうち自分の体とお湯の境目が分からなくなってくるような蕩けるような感覚になっていき、無限に入っていられる気がします。

ダメ人間になりたくなかったらぬる湯に近づくな!

snowmonkeypark

1周目 総括

まーいろんなお店がありますよね。レトロ感ばりばりの銭湯から、440円でいいの?って思ってしまうほど設備が充実したスーパー銭湯並みの銭湯まで。

近所のお風呂屋さんとしても地域のコミュニティとしても機能していて生活に根付いているのだなあと感じました。家に風呂はあるけど銭湯に行きたいんだ!という銭湯好きがいっぱいいることが分かって嬉しかったです。

平均年齢が高い点が気にはなりますけどね… 若い人はサウナの有る店には集いますがピュア銭湯(?)ではそんなに見かけないです。 この辺が銭湯の未来にかかってる部分なんでしょうね。 経営者側も客側も高齢化が著しいと。

同じレトロな銭湯でも泉質、湯温、設備、などのハード面の違いもあれば、番台さんや常連客など銭湯に居合わせる人達というソフト面の違いもあって、飽きないです。
番台の向き・位置はみんな気になるところではありますが、休憩所が落ち着くかどうかとか、お花や絵画が飾ってあったり、熱帯魚がいたり。天井が高いか。採光はどうか。
窓があるか/窓から何が見えるかは個人的には肝心なポイントだったりします。

いろんな設備を擁してスーパー銭湯顔負けな「銭湯」もいっぱいあります。同じ440円でやっておられるのは頭が下がります。

違いを探しに銭湯を巡るのも楽しいんじゃないでしょうか。

 

人はなぜ銭湯に行くのか

そもそもこのご時世、家にお風呂があるのに、人はなぜ銭湯に行くのか。

  • 手足を伸ばせる大きな浴槽
  • 温泉、鉱泉、さまざまな恩恵のある泉質
  • サウナ&水風呂
  • バイブラ、ジェット、滝などのアトラクション
  • after休憩所でひまつぶし
  • 誰かに会いに行く 誰かとしゃべりに行く

昨今のサウナブームによって、サウナを求めて浴場に行く人は増えたでしょうね。こればっかりは家風呂では太刀打ち出来ない。

いろいろひっくるめて、私の場合は癒しを求めて銭湯に通ってるような気がします。湯に浸かって何も考えずぼーっとしてる時間。これが最高。 あとは、ドライブも兼ねて遠方の銭湯に行くのも楽しいんです。

桶猫

衝撃的な調査結果を見つけました

実査:楽天インサイト株式会社/分析:株式会社日本能率協会総合研究所
https://www.jmar-llg.jp/seiei/data/consreport2021bath.pdf

の中の、
なぜ銭湯に行かないのか
「銭湯・公衆浴場を利用しない理由」が
「家のお風呂で十分だから」「利用するきっかけがないから」な人達はまだなんとか取り込める可能性はあると思うが、

「他人と一緒にお風呂に入ることが嫌だから」っていう人を銭湯に連れて行くのはもう何やっても無理なんじゃないか…と思えてなりません。 そういう人もいるんですね… 身体的な理由とかありますもんね…
そういう私も混んでる店より空いてる店を好んで行ったりしてますしね…

インパクト銭湯

ジェット水圧部門
ファミリー温泉ひらき ジェットの水圧がハンパない 子ども禁止

レトロ体重計部門
開発鉱泉 体重計のメモリの単位が「貫」

熱帯魚部門
島倉の湯 浴室の壁に水槽が埋め込まれていて湯に浸かりながら熱帯魚の優雅な泳ぎを眺めていられる
高原鉱泉 休憩所に熱帯魚水槽があります。

聖書風呂部門
ひかりランド小矢部 バイブル風呂がある。 おそらくバイブラ風呂の間違い!

眺望部門
越乃庭 海と山と電車、ときどき船
氷見温泉郷総湯
滑川市民プラザあいらぶ湯
プラ座ゆ
平ふれあい温泉センターゆ〜楽

ほかにも山間部に眺望の良さそうな公衆浴場がいっぱいありますが全然行けてない。

ウォータースライダー部門
よつやの湯(閉店)

コメント

タイトルとURLをコピーしました